幼児のインフルエンザの症状は?潜伏期間はどのくらい?

インフルエンザ。
大人や子供だけでなく、
幼児にもたくさんの感染者が
出ます。
幼児のインフルエンザの症状は?
潜伏期間はどのくらい?予防法は?
など、色々と気になりますよね。
そこで今回は、幼児のインフルエンザの
症状について、詳しく調べてみました。
ウイルスの潜伏期間や予防法についても、
合わせて書いていきたいと思います。
幼児の場合は、抵抗力が弱くて感染しやすい上に、
症状でインフルエンザと判断するのも難しいのです。
少しでも気になる症状があったら、要チェックですよ!
幼児のインフルエンザの症状は?
インフルエンザウイルスに感染すると、突然38度~40度の高熱が出て、悪寒や寒気、
全身の倦怠感や強い関節痛などの全身症状が現れます。
その後、喉の痛みや咳、鼻づまりといった
呼吸器系の症状が現れ、
10日間前後で症状がなくなります。
子供の場合、全身の倦怠感や強い関節痛などの症状は
はっきりしないことが多いそうで、
高熱と寒気が主な症状です。
では、幼児の場合はどうでしょうか?
まず幼児の場合、特に新生児の頃は、
すぐにインフルエンザと判断するのは難しいようです。
- 急に高熱(38℃~40℃)が出る。
- 下痢をする。
- 母乳やミルクの飲みが悪い、または吐いてしまう。
- 機嫌が悪く、ぐったりしている。
- 呼吸が苦しそう。
このような症状が出た場合には、
インフルエンザを疑った方がよいと言えるでしょう。
急な高熱が出る病気に、突発性発疹(とっぱつせいほっしん)もありますが、
こちらは発熱後にポツポツと発疹が出るので、
インフルエンザと判別出来ると思います。
一般的には高熱から始まるインフルエンザですが、
幼児の場合は、下痢や嘔吐などの症状が現れてから
高熱が出るケースもあります。
そして、頭痛、関節痛、筋肉痛、倦怠感などの
全身症状が現れるため、機嫌が悪くなってグズグズしたり、
ぐったりしてしまうことが多いようです。
また、幼児は抵抗力が弱いので、
肺炎や気管支炎などの合併症の危険があります。
呼吸にも注意が必要です。
潜伏期間はどのくらい?いつまでうつるの?
インフルエンザウイルスが体内に侵入してから、高熱、悪寒などの症状が出るまでの期間を
『潜伏期間(せんぷくきかん)』と言います。
この潜伏期間の間に、
体内のインフルエンザウイルスが
増殖し、発病するのです。

一般的に、インフルエンザの潜伏期間は、
1日~3日程度と言われています。
この1日~3日程度という潜伏期間は、
他のウイルスの感染症と比べると、
非常に短いと言えます。
ですが、幼児や子供の場合は、
更に潜伏期間が短く、
1日で発病することも多いのです。
そんな潜伏期間も含めて、
インフルエンザの感染期間は、
1週間から10日程度とされています。
潜伏期間が1日~3日、
高熱などの症状が出る発症期間が3日~5日、
回復期間が2~3日という振り分けですね。
つまり、1週間~10日間は
体内にインフルエンザウイルスが存在しているので、
他人にうつす可能性があるということです。
インフルエンザは、
くしゃみや咳などで空気中に出たウイルスが、
他の人に吸い込まれて感染する『空気感染』です。
そのため、インフルエンザに感染したら、
1週間~10日間はマスクをするなどして、
他の人にうつさないようにしましょう。
幼稚園、保育園も登園は出来ません。
感染を拡大させないためにも
熱が下がったからといってすぐに外に出たりせず、
数日間は自宅でゆっくり静養してください。
幼児のインフルエンザで注意することは?
インフルエンザで、本当に怖いのは合併症です。
症状としては風邪と同じような症状ですが、
ウイルスの増殖するスピードがあまりにも早いため、
身体に与える影響がとても大きいのです。

ウイルスの増殖に伴い、免疫力が低下した状態となり、
肺炎、気管支炎などの合併症を引き起こします。
さらに、急に高熱が出ることによって、
『熱性けいれん』を引き起こす可能性もあります。
大人は、高熱の際に悪寒や震えといった症状が出ますが、
赤ちゃんや幼児の場合は、『けいれん』という
大きな反応で現れます。
インフルエンザになった乳幼児の約5%が、
熱性けいれんを合併するとも言われています。
熱性けいれんは、生後6ヶ月~5歳までに
起こりやすいと言われています。
誰もが引き起こす症状ではありませんが、
1度引き起こすと、再び症状が出る確率が高くなります。
そして、その見極めが難しく、予防も出来ないので、
熱性けいれんが起こった時の対処法が最も大切です。
- 急に身体がビクンビクンと震える。
- 急に顔色が悪くなる。
- 身体の力が抜けて脱力状態になる。
- 白目をむいたり、意識が朦朧としている。
などの症状が高熱とともに現れたら、
熱性けいれんの可能性があります。
症状は数十秒で終わることもあれば、
数分間続くこともあります。
突然のことで驚いて、パニックになってしまうと思いますが、
冷静な対処が必要です。
まずは、吐いたものが詰まらないように、
顔を横向きにします。
そして、けいれんの様子を見ながら、
時計で時間を計ります。
これをやっておくと、診断がスムーズに進みます。
けいれんがおさまったら、
全身の状態をチェックして下さい。
熱性けいれんは、たいていは一過性のもので、
自然に治まり、後遺症の心配もありません。
ですが、本当に熱性けいれんか確かめる必要があるので、
必ず医療機関を受診して下さい。
- けいれんが10分以上続く。
- 繰り返し起きる。
- けいれんが治まっても意識がない。
といった場合は、すぐに救急車を呼びましょう。
インフルエンザ脳症が疑われます。
このインフルエンザ脳症は、
インフルエンザの合併症で、最も注意したい病気です。
1歳~5歳に多く発症し、1日~3日で死亡することもあり、
生存しても重度の後遺症を残すと言われています。
数年前までは、年間100人ほどが死亡していた
と言われています。
しかし、現在は早期発見と迅速な治療により
80%以上の子供が治ると言われています。
- 意味不明なことを話す。
- 意味不明な行動をする。
- 長く続く、または繰り返し起こるけいれん。
- 受け答えが出来ないなどの意識障害。
- 目つきがおかしい
などの症状が高熱とともに現れたら、
インフルエンザ脳症の可能性があります。
すぐに救急車を呼び、
一刻も早く医療機関を受診して下さい。
迅速に治療を開始することが重要です。

インフルエンザの予防法は?
では最後に、インフルエンザの予防法について、見ていくことにしましょう。
■手洗い、うがいをしっかりする
インフルエンザが流行している時期は、
外出するたびにウイルスが付着するので、
帰宅したらしっかり手洗い、うがいをしましょう。
■規則正しい生活を送る
免疫力が低下すると感染しやすくなるので、
食事や睡眠をきちんととって、体調を整えましょう。
■乾燥を防ぐ
ウイルスは低温・低湿を好むので、
活動を抑えるために、
室温は20度前後、湿度60%前後を保ちましょう。
■人混みは避ける
人の集まるところには、その分ウイルスも集まりますので、
赤ちゃんや小さな子供を連れての外出は控えましょう。
■予防接種を受ける
インフルエンザのワクチンを接種すると、
感染しても症状が軽く済むと言われています。
生後6ヶ月、病院によっては1歳から接種出来るので、
流行前に受けておいたほうが良いと思います。

基本的には、ウイルスに感染する機会を減らすこと、
ウイルスに負けないように、
環境や体調を整えることが大切です。
幼児は、家族から感染することも多いため、
家族揃っての予防を心がけましょう。