サシガメによるシャーガス病とは? 日本で初の陽性
サシガメという虫から感染する、シャーガス病と呼ばれる病気を知っていますか?
日本では初の抗体陽性反応が出たみたいで、
既に感染拡大している危険性が高いことから、厚生労働省と日赤が大慌てしていますね。
…と言っても、正直意味がよく分からない方がほとんどだと思うので、
順を追って説明しましょう。
まずサシガメとは、中南米に生息するカメムシの一種です。
このサシガメという虫は、
人を含めた哺乳類の血を吸うという特徴があるらしいんですよ。
しかも、体内に原虫と呼ばれる生物が生息しており、
血を吸う時にそれが人の身体に入り込んでしまいます。
それによって発症する病気が、シャーガス病と呼ばれる病気です。
シャーガス病と呼ばれる病気は、結構厄介みたいで、
10~20年は症状がないまま推移するため感染に気付きにくいんです。
しかしその間、徐々に心臓が肥大化し、
様々な心臓疾患や関連する病気を引き起こす原因となります。
放置しておくと、最悪心臓破裂で亡くなる例まであるみたいですね…
怖い病気ではあるんですが、原因となるサシガメが中南米にしか生息していないことから、
日本では基本的に聞くことのない病気でした。
しかしこのシャーガス病という病気は、
母子感染や輸血、臓器移植により感染する可能性があるらしいんですよね。
つまり、今では有名なC型肝炎のように、
一度気が付かないうちに広がりだすと、感染者が一気に広まる可能性があるということです。
そのため、感染者が献血した血を輸血しないよう、
日本では日赤が2012年10月ごろからシャーガス病対策をしていました。
その対策というのがこちら(日赤のホームページに飛びます)
↓↓↓
http://www.jrc.or.jp/blood/news/l4/Vcms4_00003218.html
ところが、2006年からその日赤が対策をたてるまでの間に、
少なくとも9回も献血をしている人物の血液から抗体陽性反応が出てしまったんです。
これがニュースで公開された内容ですね。
抗体陽性反応が出るというのは、
ようするにサシガメの原虫が以前感染していたか、
今現在も感染していることを示しています。
しかも、その血液は既に10人程度の患者に輸血された可能性があると判明しています。
この話の何が問題なのかというと、
2006年ごろから輸血で感染している可能性があるというところですね。
もしかすると、輸血された人がさらに出産や献血、臓器提供などを行い、
既に大多数の人に感染している可能性が考えられるわけです。
しかも症状は10~20年出ないわけですから、
感染していても偶発的に見つからない限り分かりようがありません。
厄介なことに、現在の献血ではシャーガス病の有無を直接検査はしていないので、
安全だと思われがちな輸血による感染のリスクもあり得ます。
基本的には輸血による感染がメインになるので、調査が終わり問題が解決するまでは、
できるだけ輸血をされる状況にならないよう注意するのが予防に良さそうですね。
なお、この抗体陽性と確認された男性ですが、
現在連絡が取れない状態だそうです。
厚生労働省は、この男性の国籍すら公開していません。
今後が正直不安ですが…
自分の身は自分でしっかりと守りましょう!